- 産業用自動化及び制御システム
- 旋盤その他の産業機械
- 材料搬送装置
- 溶接機
- 電気ヒーター及びオーブン
- 産業用ロボット
- 試験・測定機器
産業用電源は、広範囲の温度、湿度、衝撃・振動条件下で、且つ短絡や入力電圧サージに対応しながらも信頼性高く動作しなければなりません。多くの産業用電源には高速データ及び制御バスインターフェースが搭載されており、監視制御データ取得(SCADA)システムへのシームレスな統合を可能にしています。これらの絶縁型 DC/DC 電源は、故障許容動作を保証し、グランドループを低減し、サブシステムを絶縁し、オペレーターの安全性を向上させます。
鉄道用途
鉄道用途向けの DC/DC 及び AC/DC 電源は、高温、極寒、衝撃、振動といった過酷な条件下でも、長期間にわたって信頼性高く性能を発揮しなければなりません。鉄道技術及び車両においては、EN50155 規格の遵守が極めて重要です。この規格は、入力電圧範囲、電気絶縁性、動作温度、衝撃・振動耐性、耐湿性、EMC 性能、信頼性、予想寿命に関する厳しい要求事項を定めています。
主要な鉄道用途には以下のものが含まれます:
- 鉄道車両
- 車載システム及び線路沿いシステム
- 高電圧バッテリー駆動システム
- 分散型電源アーキテクチャ
電気自動車(EV)用途
電気自動車(EV)の普及が急速に進むにつれ、
EV 充電インフラをサポートするための高度な電源への需要が急増しています。消費者は、より大きなバッテリー容量とより速い充電時間を求めるようになり、これによりバッテリーの動作電圧が 400V から 800V へと高くなる傾向にあります。この進化により、高出力充電ソリューションに新たな機会と課題が生まれています。
図 2:典型的な EV 家庭用充電システム
高出力 EV 充電器の設計は、設置場所やエンドユーザーのニーズによって大きく異なります。充電電力は、電動スクーターなどの小型用途では 2kW 未満から、大型フリート車両や事業用車両の充電では最大 1MW までの範囲となります。ほとんどの EV 充電器は一方向式です。これは、車両に搭載された車載充電器(OBC)が通常、双方向の電力伝送を設計されていないためです。ただし、高電圧バッテリーに直接アクセスする DC 充電ソケットを装備した EV は、エネルギー貯蔵システム(ESS)として機能することができます。この機能により、以下のような様々なアプリケーションが可能になります:
- 車両から家庭への電力供給(V2H)
- 車両から電力網へのピークシェイビング(V2G)
- 車両から車両への充電又は他の EV のジャンプスタート(V2V)
EV 充電エコシステムは双方向トポロジーへ移行すると予想されますが、広く普及するためには、重要な規制上及び技術上の課題を解決しなければなりません。