内蔵電源が問題を解決しました！

次の会議で「あとはEMCの認可と電源だけだ」と胸を張って発表しますが、限られたリソースの中で、自社で電源を設計すると重要な納期に間に合いません。そこで、チームはサードパーティ製品を採用することにし、開発者は電源を探し始めます。このような製品は市場に溢れていますが、適切なコンポーネントを探し出すことは、最初に考えたよりも難しいことです。例えば、最近発売された人工呼吸器にこの電源が使用されることが決まっており、規格X、保護クラスY、さらには2MOPPに準拠する必要があり、MTBFレートも考慮しなければなりません。患者さんが人工呼吸器を使用している状態で、電源が突然故障したとしたら...。もちろん、これは何としても防がなければなりません。そのため、開発者は電源がどれくらいの期間、メンテナンスなしで安全に動作するかを知る必要があります。ここでは、RECOMのRACM1200-Vに関しそのような課題にお答えします。

RACM1200-Vは、「唯一の選択肢は最も安全な選択肢である」という信念のもとに設計されており、必要な認証をすべて取得しています。

RACM1200-Vは、コンパクトさの新しい基準を設定し、信頼性の高いファンレス動作を可能にする広い電力レンジをカバーしています。特殊なベースプレートにより、最大1000Wの連続出力で効果的な放熱を実現しています。RACM1200-Vには2つの出力が追加されているので、特定のアプリケーションのように電源を追加する必要はありません。また、12Vのシステムファン出力と5V/1Aのスタンバイ出力を備えています。

RACM1200-Vは、主電源電圧と出力電圧の間に4kVACという高い絶縁強度を備えているため、充電器、LED照明システム、レーザー機器、分析機器、高周波機器、ロボット、医療用ベッドや椅子、患者さんが直接触れる医療機器など、電源が必要なほぼすべての分野で使用することができます。RECOMは、このような機器の設計者にそれぞれの仕様に合った電源を提供しているのです。

RACM1200-VはIEC 60601-1の認証済みですが、当然ながらこれを組み込む機器がこの規格に適合していることを保証するものではありません。しかし、認証された電源を使用することはコンプライアンスの前提条件の1つであり、開発コストの削減はもちろん、最終製品の認証プロセスは確実に短縮されます。

RACM1200-Vは、2MOPP（MOPP＝Means of Patient Protection）絶縁と最小リーク電流の認証を取得しており、医療機器に適用される患者安全規格に準拠しています。

また、信号出力と5V出力は、主電源電圧に対して1.5kVACの絶縁が施されています。

RACM1200-Vシリーズは、EMCフィルターを内蔵しており、EN 55032:2015 Class Bの放射干渉およびラインバウンド干渉の要件を容易に満たしています。この新しいRECOM電源は、産業用アプリケーション、IT製品、医療用機器に関連するすべての国際安全規格に準拠しています。

RACM1200-Vの入力電圧範囲はAC85VからAC264Vで、最大1000Wの連続出力が可能です。高さ40mmの金属製筐体に接触冷却方式を採用し、フットプリントはわずか102mm x 229mmです。出力電力は1200W（最大10秒間）にもなりますが、1200Wの連続出力を実現するためには、電源部に2.5m/sの風量を確保するファンを搭載する必要があります。RACM1200-Vには、温度管理のための制御可能な補助出力が装備されています。